急いでじっくりパッケージを考え中!#2 運ぶためのパッケージ
こんにちは。リボンのハルタです。
オールは持っていても漕ぎ手がすくない当船。なんだか楽しそうではあるけど機動力が欠けすぎている…社内の人たちですらそう思って不安になっていたことでしょう。。
しかし!2022年に入りリボンの今後を決めるミーティングにて、今後リボンへ振れる時間の割合を固定で確保することが決定。喜ばしいことに仲間も増え、アイディアの幅も広がって面白くなっていきそうです。
さて、今議題に上がっているのはパッケージです!
配送のパッケージ素材を考える
サンデシカのオンラインショップCOCODESICAでは商品をPP袋に入れ商品の大きさによって宅配用ビニール袋か段ボールへ入れて配送しています。
抱き枕くらいの大きさでしたら宅配袋に収まっています。段ボールで届くと片付けの手間がありますが、宅配袋はコンパクトで受け取りやすく、ゴミも少なく感じますよね。
社内にある宅配袋はオンラインショップCOCODESICAのロゴが入っています。COCODESICAはリボンとは異なるショップのため、ここはしっかり棲み分けをしたいと考えていました。
リボンのために梱包を作るのなら、どんな梱包にすべきなのか。これらを決定するべく【急いでじっくりパッケージを考える】が始まりました。
今回は運ぶための梱包素材を決めていきます。
環境へのやさしさを考えて選びたい
ビニールの宅配袋について、お腹の大きい妊婦のお客様から「受け取りやすい」とコメントを頂きました。お腹の大きな妊婦さんを思うと、受け取りやすくて捨てやすいビニール宅配袋は相性が良さそうです。それにもちろんプラスチック資源としてリサイクル可能です。
ビニール宅配袋を作ることを前向きに視野にいれながらも、より環境にやさしい袋を作るためにパッケージ資源について調べ始めて気づいてしまったんです。段ボールの能力の凄さに。
段ボールは嵩張るし片付けがちょっと面倒で、ちょっと古臭いイメージがあったのですが、実はリサイクル資源としてとても優秀であることを知りました。
段ボールはリサイクルシステムが確立されていて、国内のリサイクル回収率はなんと95%。また回収された段ボールは余すことなく何度でも段ボールに生まれ変わっています。”何度でも”。すごいですよね。
水だけで繊維に戻ることができ、リサイクル工程においてもCO2の排出量が少なく環境に優しいのです。
主な原料となるのは原紙と糊です。原紙はパルプからできていて、パルプは間伐材などを使うため森を育てることにも貢献しています。そして森を育てることは光合成によってCO2を吸収することになるのです。
糊はとうもろこしからできたコーンスターチが使用されており、万が一リサイクルに出されずに放置されたとしても雨が溶かし、やがて土に還っていきます。
資源ごみの多くは海外への輸出という形で処理されることに課題もあるなか、段ボール資源の循環は日本国内で成立しているのです。
リサイクル以外の角度で見ても段ボールは緩衝性があり、箱型にできるため積載や保管効率も良く、物を運ぶ点においても優秀と言えます。
そうこう書いている間にも、宅配業社から我が家にふたつの段ボールが届きました。
蓋を開けて中身を取り出すまではルンルンなのですが、片付けは面倒です。でも環境にやさしい側面を知った私はちょっと気持ちよく畳んでいました。我が家にも段ボールをまとめる場所があり、たまったら後日リサイクルに出します。こういう何気ない日常が、循環の輪を支えていたわけですね。こうした気づきって面倒なことをほんのり前向きにさせてくれる気がします。届いたのは卵焼きフライパンと熊本のお醤油でした。通販に今日も感謝。
始めビニール宅配袋を前提としていましたが、段ボールの魅力にはメンバーも納得してもらえました。お客様には受け取りにくかったり畳むことに少し手をお借りしますが、リボンでは新しくビニール宅配袋を作るのではなく、段ボールを利用したいと考えています。
PP袋の役割
次は箱の中に入れる商品つつむ袋です。通常透明なプラスチック袋(PP袋)を使用しています。
サンデシカでは赤ちゃんや妊婦さんが使うものを取り扱っているため、衛生面に関わるリスクは避けるため防水は不可欠としています。
プラスチック資源としてリサイクル可能なPP袋ですが、ご自宅で再利用できるバッグ状のものや、より環境に配慮できる素材の検討しました。
たとえばエコバッグのような再利用できる袋。
抱き枕やお布団が入るほど大きなバッグのようなものを防水性のある布で作るとします。配達時の防水のためにしてはコストがかかりますが、再利用できるというメリットに目を向けていました。しかし人によっては再利用の道が見出しにくいサイズ。妙に仕上がっているため「いつか何かにつかえるかも?」と処分しにくく、活用できない人にとっては処分しにくい不用品となり得ます。
活用もしくは処分がしやいことを考えなくてはいけません。再利用できる布バッグは却下となりました。
ではリサイクルしやすい防水性の袋にはどんなものがあるのか。
新素材を探して昨年12月に行われたサステナブルマテリアル展へメンバーが赴きました。バイオマス素材からなる新しいプラスチックはさまざまな進化を続けており、何社か相談をさせていただきました。しかしいずれもお布団が入るほど大きなサイズまで規格化されておらず、別注するにもリボンが抱えられるロットとコストを遥かに超えてしまいます。残念ながら見送ることとなりました。
PP袋においては規格サイズで十分に対応することができ、受け取ったあとプラスチック資源へ回すこともお客様にとって負担が少ないと思います。
新しい素材が使えないことは残念でしたが、今後のバイオマスプラスチック発展と共に選択肢が増え、リボンも成長し、あらためて検討できる日を迎えたいと思います。
運ぶためのパッケージ
リボンでは配送のためのパッケージ素材に、段ボールとPP袋を選ぶこととなりました。
結論だけみるとほとんど珍しい採用ではないのですが、あらためて調べられたことで採用するための理由が明確になり、気持ちに決着をつけることができました。
環境に配慮した素材やサービスは日々進化していて、わたしたちも情報をアップデートしながら注目していく必要があります。リボンで試されることは小規模ですが、今後サンデシカの通販を改善していく足がかりとなります。良い素材が見つかれば、まずは前向きに検討していきたいと感じました。
WEBデザイナーです。趣味は果物に貼ってあるシール集めとインコ動画観賞。きゅうりとメロンが苦手ですが、なんとか二児の母をしています。子が眩しくて、どうにかなっちまいそうです。